善悪の価値観を乗り越え怨讐を愛する

 

 

人間的善悪の価値観でカイン圏を裁いてしまっては、長子権復帰ができないと思います。わたしたちはカイン圏から試練があったとき、ついカイン圏のせいにしたり、逃げたり、自己正当化をしたりします。

 

カイン圏に対し、「逃げない、諦めない、裁かない」を実践するのは本当に大変なことです。簡単なことではありませんが、怨讐を怨讐視しないで、愛することにより、内的サタン分立が行われると思われます。

 

それが、実体基台を造成(長子権復帰)できるかどうか、子女の道を歩めるかどうかの重要な分岐点になるような気がします。

 

ヤコブはラバンおじさんに対して、「お前は間違っている」と言って裁いてしまっていたら長子権復帰(サタン屈服)はできませんでした。

 

キリスト教は霊的救いのみであるので、信仰と努力で心で怨讐を許しても、実体で怨讐を愛するのは困難でした。怨讐を愛そうとしても、サタン世界(カイン圏)に殺されてしまいました。ですから、霊的、個人的救いの範疇で終わってしまっていたのだと思います。


キリスト教が他の宗教と争ったり、同じキリスト教でありながら、分派との戦いで血を流したりするのは、怨讐を愛する道が切り開かれていなかったからです

 

現在アメリカに代表するキリスト教国家をみても、善悪の価値観で戦争を起こしています。

 

御父母様が、人類史上初めて、怨讐を実体で愛して勝利することができる道を開拓されたことは、本当に偉大なことです。我々が今後、長子権復帰の道を歩むことにより、御父母様の偉大さを実際に知ることができると思います。

 

み言を訓読し、神様と御父母様と霊的に一体となり、実体で努力すれば、すべての人が、怨讐を愛すること(本当の子女になること)ができるということは、人類として最高の恵みですね。

 

 

ヤコブはラバンに対して奴隷か、僕の立場ではなかったですか。ラバンは、深夜であってもヤコブを起こして、使い走りに行かせたのです。ラバンが「ここに来い」と言えば、ヤコブは来なければならず、『あそこに行け』と言えば、行かなければなりませんでした。ラバンは21年間、彼を名前で呼び、蹴り飛ばし、彼に対してあらゆることをしました。・・・・ヤコブはラバンのやりたいことすべてに従わなければなりませんでした。・・・ラバンはヤコブによいことを言っては約束しましたが、彼は10回もその約束を破りました。・・・・もしその時にヤコブがラバンを攻撃していたなら、ヤコブは最後まで蕩減を払うことができなかったでしょう。ヤコブはどんな苦難があったとしてもラバンに屈服しなければならず、最後まで我慢しなければなりませんでした。もしヤコブが怒ってラバンに対して何かをしていたら、彼の全使命は無に帰してしまったでしょう。ラバンがヤコブを打てば打つほど、ラバンの運勢は落ちてきて、ヤコブはありあまるほど祝福されるのです。」

 

ヤコブは強烈に、神が自分と共にあることを信じました。だから、ラバンは決して自分に勝つことができない、と信じたのです。それが彼が忍耐した秘訣でした。それが、彼が苦労の21年間を成功裏に終えることができた主流思想でした。それはヤコブの自信の程度を表します。『どんなにあなたが私に反対したとしても、あなたは降伏するようになっています。そして、私が勝利者となるでしょう』と。」ヤコブ路程と私たちの信仰生活)

 

「皆さんがよく知っているとおり、ヤコブは祝福を受け、二十一年間、僕の生活をしながら冷遇されまし。ラバンの氏族圏内に入っていって氏族の迫害を受けながら二十一年間耐え忍び、氏族の祝福を受けて戻ってくる時、エサウがそこに一つになることによってイスラエル氏族圏が形成されたのです。そうでなかったならば、エサウ氏族圏の前にアベルとしてヤコブが現れることができないというのです。対等な天の氏族圏をもってサタン側の氏族圏の前に出ていって、どちらがもっと耐え忍び、勝ち、どちらがもっとために生き、愛するのかという観点を前にして、サタンと神様の所有権交換が起こったという事実を知らなければなりません。」(宗族的メシアP108)

 

「カインを自分の息子よりも愛しなさいというのです。神様はそのことを願って、カインを悔しい立場に立てました。神様はそのような心情で、先に愛すべき立場にカインを立てたというのです。ですから皆さんは、今まで皆さんのことを反対してきた怨讐を、自分の息子・娘以上に愛することができるかが問題です。このことが、皆さんが神様の前に新しく入籍できるか、できないかを決定するのです。」(祝福と入籍)

 

「長子権復帰をするためには必ず、サタンが迫害し生命を奪おうとする一線に出て闘って、愛で屈服させて、私たちのもっているすべてを教えてやらなければなりません。そうして彼らが私たちの伝統が良いということを知って、自然に心に感動を覚え、涙で悔い改めて、生命を捧げてあなたのために祭物となりますと宣誓しなければ、カイン世界の祝福権を取り戻してくる道はないという事実をはっきりと知らなければなりません。」(罪と蕩減復帰/長子権復帰)

 

「『神様と一緒に私(サタン)を愛する立場に立ち、愛したという条件を立てなければ、私が占めている長子の権利と嗣業を取り戻すことはできない』とブレーキをかけるのです。ですからイエス様が怨讐を愛せよと言ったのです。」(罪と蕩減復帰/長子権復帰)

 

「愛をもたずにサタンを屈服させることはできません。それゆえ、天国に行くことのできる家庭となるためには、神様も堕落した天使長を愛したという立場に立たなければならず、神様の息子、娘の家庭も、サタンを愛したという条件を立てなければなりません。そして皆さんが出ていって闘い、サタン世界を愛で屈服させたという条件の上に立たなければならないのです。『私は怨讐をみなたたきのめしたのではなく、怨讐を愛で屈服させて長子権を回復した』と言わなければならないのです。」(罪と蕩減復帰/長子権復帰)

 

「先生は一生の間、怨讐を愛することをしました。個人段階からそのことをし、家庭段階でそのことをし、氏族、民族、国家、世界段階、その次に天宙段階までそのことをしました。ダンベリーになぜ入ったのでしょうか。霊界と肉界が塀でふさがっています。堕落した父母によってもつれてしまったものを解くためには、霊界と地獄に道を築いておかなければならなかったのです。」(地上生活と霊界/P392)