嘆息圏(ハラン)で勝利すべき3つの内容

 

 

「神様を絶対的に信じ愛する」「責任分担を果たす」ことにより以下の3つの内容を勝利する
①自己中心性からの解放=内的サタン分立
②万物を嘆息圏から解放する=天の財の復帰
アベル圏の編成(讒訴条件のない天の基盤の編成)

 

そして、この勝利のためには、聖霊の働き(母子協助等の女性の信仰、精誠条件による聖霊の役事)が必要であると考えられます。
*実際の女性の信仰ではなくても、聖霊が働くことのできる精誠条件が必要です。

 

自己中心性からの解放=内的サタン分立、ハランの嘆息圏でも嘆息・絶望しない。怨讐を愛する=迫害するもの(ラバン=怨讐)を裁かず、愛する。悲しみを喜びに消化することにより胸中に天国を入れる。

 

「神様は、ヤコブを祝福しました。祝福を受けたヤコブは、ハランへ行き、二十一年間受難の道を行きました。彼は、ラバンに十回も騙されながらも迫害の道を行ったのです。彼は悲しい立場にいました。環境を中心として見たとき、嘆息と絶望に突き当たる立場に立っていました。しかし、絶望を訴えるヤコブになっていたとしたなら、自分自身を中心として嘆息するヤコブになっていたなら、彼はイスラエルを代行する民族的権限をもつことはできなかったでしょう。」(牧介者の道 ヤコブ)

 

「天国はどこにあるのでしょうか。『天国は私の心にある』と言いました。私の胸中に天国が入ってくるのは、容易なことではありません。天国は必ず、生活の逆境とサタン世界を倒して初めて私の心の中に入ってくるのです。それで、サタン世界を倒すために蕩減の役事が行われるのです。」(訓教経下 手本になろう)

 

蕩減の役事とは、ハランのことであり、責任分担を理解し、自然屈服を決意すれば、ハラン世界が自動的に展開される。
・万物を嘆息圏から解放する    =天の財を勝ち得る=万物復帰
・人間が堕落することにより、万物の嘆息圏が生まれ、人間の嘆息圏が生まれた。
・創造の過程と同じように、再創造において、まず、万物を嘆息圏から解放する必要がある。

 

「創造された被造世界においては、人間を中心として、すべての被造世界の環境的要件が成されます。言葉を換えていえば、人間が堕落することによって、万物が嘆息圏に存在するようになり、また、堕落した後孫たちを中心として、人間たちが嘆息圏に存在するようになったのです。そのため、万物が先に解放されなければなりません。神様は、創造する時、万物を先に造りました。その次に人間を造ったので、再創造の過程でもそうでなければなりません。復帰路程の蕩減路程、すなわち再創造路程を行かなければならないのです。復帰路程は再創造原理によって行かなければならないというのです。万物嘆息圏を解放しなければなりません。万物圏、その基盤の上に神様は人を造ったのです。そうではありませんか? 万物を通して人間を造りました。その時には堕落はなかったはずです。嘆息圏はないというのです。」(一七二―四九) (牧介者の道/第四節 蕩減復帰と公式路程)

 

万物を得ても、アベル圏の編成がされていかず、アベル圏が分裂していくならば、嘆息圏から解放された万物ではなく、サタンの讒訴条件が残っていることを示している。本来の万物復帰ではない。

 

アベル圏の編成(讒訴条件のない天の基盤の編成)=天の家庭の編成・天の氏族の編成
長子権を復帰するカイン圏の基盤と同等の神様の基盤を編成する。
「怨讐を愛する(内的勝利)」、「万物の嘆息圏からの解放」を勝利していくことによりアベル圏が編成されていく。我々の伝道が個人伝道なのは、アベル圏が編成されていないため。

 

ヤコブはハランの地で、受難の中、天の家庭を編成することができた。

 

ヤコブはサタン世界であるハランに行って、21年間苦労しながら、家庭と財物を中心に、長子の嗣業を復帰する争いで勝利してカナンの地に帰ってきたのです。」(原理講論P332)

 

ヤコブがハランで21年間の苦役を終えて、天の側の妻子と財物を得てカナンの地に帰って来たとき」(原理講論P333)

 

ヤコブは二十一年間、苦難を克服しながらレアを娶り、ラケルを娶り、財物を得て、祝福された一族を編成しました。ヤコブは甚だしい受難を被りながらも、本郷の地を神様のものに復帰してみせるという一つの思いだけは決して変わらずにもっていたのです。むしろ、自分を殺そうとする兄を自然屈服させ得る一日を待ちわびながら、エサウ以上に自分の実力を養い、基盤を築くことにすべての精誠を傾けました。」(神様の摂理からみた南北統一/エサウヤコブを中心とした摂理)

 

モーセも40年荒野路程で、長子権復帰のための民族の基盤をつくった。(アベル圏の編成)

 

「そしてモーセ自身、神側の立場に立って、ちょうど、かつてヤコブが、神の前に選ばれて恵みを受けてハランに行って闘って、そしてその家庭を導いていける基盤を整えたのと同じように、モーセも、ミデアン荒野四十年の期間を通過して、初めて、自分の民族を導いていける基盤をもつことができたのである。」(み旨と世界/歴史の転換点)

 

子女の責任分担は神様も御父母様も関与できない。ハランの地で、自ら基盤をつくる。

 

ヤコブは、神様から祝福を受けてから神様の代を継がなければなりませんでした。しかし、それだけは神様が強制的にしてあげられるものではなく、ヤコブ自らが基盤を築かなければならなかったのです。」(神様の摂理からみた南北統一/エサウヤコブを中心とした摂理)

 

ということは、我々も、ハランの地で闘って、天の家庭を編成、天の氏族を編成しなければならない。言い換えれば、家庭を持っていても讒訴条件のある家庭では、天の家庭とはいえないということになる。天の家庭でないと、家庭的な長子権復帰はできない。家庭で、サタン世界(ハラン)に出て行って戦って、讒訴条件のない天の家庭・天の氏族を編成しなくてはならない。